セラミドが不足する原因とセラミドを体内に保つ方法

セラミドが不足する、水分を挟み込んでいる細胞間脂質の力が弱くなり、角質層に乱れが生じます。

それが原因で、肌を紫外線や異物から守っていたバリア機能が衰え、乾燥肌・敏感肌化が進み、シワ・シミといったさまざまな肌トラブルが深刻化してしまいます。

こうした事態を避けるには、セラミド化粧品などでセラミドをしっかり補うことが重要になってきます。

セラミドはどういったことが原因となって不足していくのでしょうか。10の観点からその原因を探っていきます。

セラミドが不足する原因① 加齢

歳を重ねるとカラダの機能が低下し、肌が生まれ変わるターンオーバーの周期が遅れてきます。

そのため、新しいセラミドをうまく産生することができず、セラミドが不足しがちになります。

セラミドが不足する原因② 寝不足

寝不足になると、寝ている間に分泌される成長ホルモンの量が少なくなるため、肌の再生・修復が十分に行われません。

そのため、角質層の形成に乱れが生じ、セラミドの量が少なくなってしまいます。

セラミドが不足する原因③ 過度のストレス

過度のストレスにより、「セラミターゼ」というセラミドを分解させる酵素が体内で発生してしまいます。

さらに、血行不良や自立神経の乱れ、ターンオーバーの乱れなど、体内のセラミド産生にも影響が出ます。

セラミドが不足する原因④ 熱いお湯での洗顔

熱いお湯での洗顔は、肌への刺激が強すぎるため角質層がダメージを受け、セラミドが流れ出てしまいバリア機能が低下します。

セラミドが不足する原因⑤ 洗浄力の強い洗顔料・洗顔回数

洗浄力の強い洗顔料を使っている人や洗浄力は強くないが洗顔回数が多い人は、肌のうるおいを保ってくれている皮脂やセラミドが泡と一緒に洗い流されてしまい、セラミドが不足する原因となります。

セラミドが不足する原因⑥ ビタミン・ミネラル・タンパク質不足

ビタミン・ミネラル・タンパク質が不足すると、肌を作る材料やエネルギーが不足し、円滑なターンオーバーができなくなってしまいます。

そうすると、新しい細胞が産生されないので、当然セラミドも産生されなくなります。

セラミドが不足する原因⑦ メイクあとのクレンジング

洗浄力の強いクレンジングを使うと、必要以上に皮脂やセラミドを流してしまい、セラミドを不足させる原因となります。

セラミドが不足する原因⑧ 肌に触れる回数

タオルや手で直接肌に触れる回数が多いと、それだけ肌に摩擦が生じ角質層を破壊することになります。

角質層が破壊されると、セラミドの働きが低下し、セラミドが不足する原因となります。

セラミドが不足する原因⑨ 紫外線を浴びる(日焼け)

紫外線を浴びて日焼けをした肌の皮がむけると、ターンオーバーが促進されますが、ターンオーバーが早すぎると、十分なセラミドが産生されないまま角質層が形成されてしまい、肌のバリア機能が低下し、セラミド不足の原因になります。

セラミドが不足する原因⑩ 空気が乾燥した環境

空気が乾燥している時期や空調の効いた部屋は、湿度が低いため肌の水分が逃げてしまいます。

それにより、角質層が乱れセラミドが不足がちになり、肌が乾燥します。

セラミドを体内に保つ方法

さまざまな原因によってどんどん減少していくセラミド。

セラミドクリームなどのセラミドが配合されたセラミド化粧品を使って、不足しているセラミドを補充していくとともに、体内で作られるセラミドの量をなるべく減らさないよう心がけることが大切です。

セラミドを減らさないために、毎日の生活の中でできることをいくつかご紹介しますので、参考にしてみてください。

ライフスタイルに気を付ける

お風呂やシャワーは、39℃くらいのぬるま湯にしましょう。

熱いお湯でしっかりあったまるのが好き…という方も多いと思いますが、高温のお湯に長時間つかるのは避けましょう。

角質層がふやけてしまい、セラミドなどの保湿成分や肌のうるおいが失われてしまいます。

湯船につかるのも20分以内で切り上げるのがベターです。

しっかり眠ろう

十分な睡眠を取ることで成長ホルモンの分泌が促され、乱れたターンオーバーが整えられます。

ぐっすり深く眠ることができるよう、就寝前に一工夫加えましましょう。

例えば、アロマの香りや音楽でリラックスする、寝る1時間前に入浴する、食事は寝る2時間前までに済ませる、これらを実行することによって、質の良い睡眠が取れるようになります。

適度な運動を心がけよう

ストレッチなどの軽い運動でもいいので、毎日カラダを動かすと、血行が促進され代謝が良くなり、セラミドを作るパワーが高まります。

洗顔はここに注意!

洗顔料で肌をこすり洗いしたり、タオルでゴシゴシ拭いたりするのはNGです。

角質層のバリア機能を低下させないよう、よく泡立てた洗顔料で肌を優しく洗い上げましょう。

洗顔後はセラミド配合の化粧品やクリームで保湿ケアを。

セラミドを体内に保つおすすめの洗顔料は?

セラミドを体内にキープしたいなら、泡立ちがよく皮脂や汚れを優しく落とせる洗顔石鹸やパウダータイプの洗顔料などがおすすめです。

洗浄力が強すぎる界面活性剤は、肌のバリア機能を低下させセラミドを減少させてしまう可能性があります。

セラミドを保つためのクレンジング法は

角質層内のセラミドを保つためには、なるべく短時間でクレンジングを終わらせることが大事です。

Tゾーン→頬→細部の順に洗い、40秒以内に済ませて、ぬるま湯で洗い流しましょう。

もちろん、洗顔同様ゴシゴシ肌をこすらないよう気を付けてくださいね。

セラミドを保つおすすめのクレンジング料は?

洗浄力の強いオイルやリキッドタイプのクレンジング料と、肌に優しいミルクやクリーム、ジェルタイプのクレンジング料を、肌の調子や化粧の濃さを見ながら使い分けると良いでしょう。

肌の油分はセラミドです。界面活性剤の力で油性のメイク汚れを落とすクレンジング料によって、セラミドも溶かされていると考えられます。

肌が乾燥したり敏感になったりしているときは、セラミドが不足していますので、オイルクレンジングなどは避けるほうがいいでしょう。

食事の内容に気を付ける

セラミドを含む食材を食べると、腸で吸収されて、糖・脂肪酸・スフィンゴシンといった物質に分解されます。

このスフィンゴシンという物質が肌の角質層に働きかけ、セラミドの産生を促進し肌の保水力を高めてくれます。

セラミドを豊富に含む食材を摂ることを意識して、バランスの取れた食事を心がけましょう。

セラミドを豊富に含む食材

  • こんにゃく芋
  • 小麦(小麦胚芽)
  • 米(米ぬか)
  • 大豆
  • 黒豆
  • 小豆
  • 蕎麦
  • コーヒー
  • 牛乳
  • ごぼう
  • 玉ねぎ
  • トマト
  • にんじん
  • 白菜
  • わかめ
  • ひじき

血行促進効果のある野菜

  • じゃがいも
  • たまねぎ
  • さといも
  • カリフラワー
  • 白菜

抗酸化作用のある野菜

  • ほうれん草
  • ピーマン
  • ニンジン
  • トマト

セラミドたっぷりの美しい肌は、毎日の食事から作られます。

外食やお惣菜で食事を済ます際も、セラミドを多く含む上記の食材を使った食品を意識して選ぶと、お肌によい結果が期待できます。