オーガニックと対照的に語られるものに、「ケミカル化粧品」があります。
ケミカル成分の入った「ケミカル化粧品」は悪者のようになっていますが、本当にそうなのか、ケミカル成分が肌に与える影響をまとめてみました。
ケミカル成分の特徴
化粧品に入っているケミカル成分とは、界面活性剤などの化学合成成分のことを言います。
他にも、防腐剤や保存料などがありますが、化学合成成分も厚生労働省で認可された成分で、メーカー側の用法用量を守って化粧品を使用していれば、通常は害などはありません。
ケミカル成分入りの化粧品は、一定して安定した供給ができるためコストを下げられる上、品質も保てるというメリットがあります。
ケミカル成分を避けた方が良い理由
きちんと認可された成分なのにもかかわらず、ケミカル成分を避けた方が良い理由があります。
肌の自然回復力が衰えてくる
最大の理由は、この素肌の自然回復力が衰えてくるということです。
どういうことか、例を挙げて説明します。
私たちは風邪をひくと、お医者さんにかかって風邪薬を飲みます。一度ならいいのですが、日常的に風邪薬を使用していると、体が慣れてしまい効かなくなってきますね。
そのように、身体に強いものを継続的に摂り入れるとだんだん慣れてしまい、身体が本来の抵抗力を失うこともありうるのです。
体の一部である肌も同じで、強い成分を摂り入れると、次第に肌が本来持っている自然回復力が失われていってしまいます。だからこそ、オーガニックのような極力自然にあるものを摂り入れる、ということが大事なのです。
炎症を起こす可能性がある
ケミカル成分は、時に炎症を引き起こす可能性もあります。
もちろん、用法用量を守っていれば通常は特に問題ない成分ではあるのですが、人によって、あるいは時と場合によっては敏感に反応し、かぶれてしまう、などといった可能性もあります。
ケミカル=悪者ではない
ケミカル成分を避ける方が良い、と書きましたが、ケミカル成分=悪者ではありません。ケミカル成分にも、私たちにとってのメリットがあるからです。
植物などから摂れる天然の成分は、栽培環境などによって品質に多少のばらつきが出ます。
一般の人が手に取りやすいような価格にするために化粧品を大量生産するには、品質を安定させなければならず、天然成分を安定化させようとすると、手間と時間がかかってしまうのです。
それに対して、ケミカル成分をいれると化粧品の品質が安定し、使い勝手がよくなり、コストも抑えられます。
買いやすく使いやすいというメリットがうまれるので、安い価格でも使い勝手のいいものが欲しいというニーズにマッチしますね。
化粧品は、使われなければ意味がありません。
安くて品質の安定したものを、安定して供給できるという意味で、ケミカル成分は完全に悪ではないのです。