ブルーベリーに含まれている栄養素の効果

ブルーベリーはスーパーに売っている身近な食品ですが、ブルーベリーに含まれている栄養素は私たちに欠かせない貴重なものばかりです。

実際にどのような栄養素が含まれていて、私たちにどのような効果をもたらしてくれるのか、解説していきます。

ブルーベリーは栄養の宝庫

ブルーベリーには、ポリフェノールやβカロテンといった抗酸化成分から、ビタミンCや食物繊維まであらゆる栄養が入っている、栄養の宝庫とも呼ぶべき食材です。

栄養素ごとに、詳しく見ていきましょう。

抗酸化成分のポリフェノール

ポリフェノールは、植物が光合成を行う際に自信を守ろうとして作られる物質で、植物がもつ苦味や渋味、色素の成分を言います。

ポリフェノールには、活性酵素を無毒化する「抗酸化作用」があり、人間の体内で悪性化した活性酸素を除去してくれる働きを持っています。

自然界にはなんと5000種類以上ものポリフェノールがあるとされていますが、ブルーベリーに含まれているのは、アントシアニンという青紫色の色素成分です。

他にも、ぶどうなどに含まれているレスベラトロール、緑茶などに含まれているカテキンなどが同じポリフェノールの仲間として知られています。

バリア機能として働くβカロテン

βカロテンとは、緑黄色野菜などに含まれている黄色やオレンジ色の色素のことで、腸内で必要な分だけビタミンAに変化する働きを持っています。

粘膜や皮膚を丈夫にする作用があり、体の中の酸化を防ぐほか、悪玉コレステロールを減らすなど、人間の免疫力にも関わってくる重要な栄養素です。

各種ビタミン、食物繊維も豊富

ブルーベリーにはビタミンA、ビタミンC、ビタミンEといったマルチビタミン、食物繊維も含まれています。

他の果実に比べ、多く含まれているわけではありませんが、ブルーベリーエキスには抗酸化成分としてのビタミンC,ビタミンE、食物繊維までバランスよく含まれているのが特徴です。

アントシアニンの働き

ブルーベリーに含まれているポリフェノールの一種であるアントシアニンは、植物が強い紫外線から自分の身を守ろうとして防御反応を起こしてできた成分で、ファイトケミカルと言います。

もともと身を守るために働いていた要素で、その働きは、人間の私たちにとっても重要なものばかりです。

詳しく見ていきましょう。

視覚機能を改善する

アントシアニンには、見たものを脳に伝える「ロドプシン」という物質の活動を活発にする働きがあります。

ロドプシンが活性化すると、目のピント調節機能である毛様体の働きが向上するので、眼精疲労が起きにくくなる、というメカニズムです。

白内障を予防する

加齢により発症する加齢性白内障は、水晶体のたんぱく質を活性酸素が変形させてしまうことが原因とされています。

これに対して、ブルーベリーに含まれるアントシアニンにはこの活性酸素を除去する効果があるため、水晶体の変形を防ぎ、白内障を予防できるのです。

生活習慣病を予防する

アントシアニンには、体内の酸化脂質が増えるのを抑制する作用があるとされています。

酸化脂質が増えると、血液中のコレステロールや内臓脂肪が増え、糖尿病や高血圧など、様々な生活習慣病の原因になるのです。

逆にこの酸化脂質をサプリ等で抑制することができれば、早い段階で生活習慣病を予防することが出来ますね。

花粉症を予防する

花粉症の際のくしゃみや鼻水は、ヒスタミンという体内物質が体を守るために引き起こされる防御反応です。

これに対してアントシアニンには、ヒスタミンの分泌を抑制する作用がありますので、花粉症の症状が緩和すると考えられています。

便秘の改善

便秘と言えば食物繊維を摂るといい、というイメージがありますね。

この食物繊維ですが、水溶性のものと不溶性のものと2種類あります。

水溶性のものは腸の働きを活発にし、不溶性のものは善玉菌を増やす働きがあり、これらをバランスよく摂取することが、便秘解消につながります。

ブルーベリーにはこの2種類の食物繊維がバランスよく入っているので、便秘に効果があるとされています。

アントシアニンの弱点

有能成分であるアントシアニンにも、実は2つの問題があります。

吸収率が悪い

ブルーベリーから摂るアントシアニンは体内で酸化しやすいため、吸収率があまり良くありません。

つまり、ブルーベリーを大量に摂取しても、その中の一定の割合しか体には吸収されない、ということになります。

体内にとどめておけない

ブルーベリーに含まれるアントシアニンは、24時間で尿として排出されてしまいます。

なので、ビタミンCなどと同様に体内にとどめておけず、不要な分も排出されるので、大量摂取をしようと思ってもできません。

ビルベリーとは

抗酸化成分アントシアニンには弱点はありますが、人間に様々な恩恵をもたらします。

ブルーベリーの中でもアントシアニンが多量に含まれているのが、「ビルベリー」という品種です。

どういった特徴があり、どのような効果があるのか、詳しく解説していきます。

ビルベリーの特徴

ビルベリーとは、ブルーベリーの一種で野生種として北欧のラップランド地方で栽培されている品種のことを言います。

ビルベリーはブルーベリーと同じく、太陽からの紫外線の影響を受け、防御反応としてアントシアニンを作ります。

ここまでは通常のブルーベリーと一緒ですが、北欧には白夜という1日中太陽が沈まない現象があり、1日中紫外線を受け続けた結果、通常のブルーベリーよりもアントシアニン含有量が高くなるのです。

ビルベリーの栄養素

ビルベリーはアントシアニン含有量が高いことやビタミン類が含まれており、その点はほかのベリー類と同じです。

しかし、ミネラルの一種である亜鉛とマンガンが他のベリー類に比べ豊富に含まれています。

どちらも生命維持には欠かせないミネラルなので、これだけでもビルベリーを摂る価値がありますね。

ビルベリーの効率的な摂取方法

ビルベリーの発祥地である北欧では、生のまま食すことが多いので真似したいところですが、ビルベリーの果肉は柔らかく、酸味が強いためなかなか多くは食べられません。

そこで、ジャムやドライフルーツなどに加工されていることが多いのですが、糖質も多々含まれています。

栄養面からみると、バランスよく栄養が配合されているサプリで摂るのが効果的と言えるでしょう。